2013年10月2日水曜日

歯磨きの正しいタイミングは?

患者さんより、歯磨きについて お尋ねがありました。
何時どのようなタイミングで歯磨きすべきか? 
歯磨き剤は使用すべきなのか?

お答えします........!

最近のカリオロジー(むし歯学とでも訳しましょうか?)に於ける正しい歯磨きのタイミングは ”食後30分”経過してから。

炭水化物系の食物を口の中に入れると、お口の中の細菌が酸を作ります。この酸によって歯の表面の薄い部分が分溶けたような状態になります。その後 唾液の緩衝能(元に戻す力とでも訳しておきましょう)により30分程で元の状態に回復します。つまり 食後30分以内のハブラシは、柔らかくなった歯の表面を削ぎ落とす結果となります。歯磨きは食後30分程度経ってから、行なうほうが、歯に優しいということになります。
 

こうなると ”自然に元に戻るなら歯みがき必要無いんじゃないの?” という意見も出そうですが、
そう簡単に物事は進みません。

歯磨きをしないと 当然食べ物の残りカスが残ります。この残りカスに糖分特に砂糖が残っていると、お口の細菌がこれを利用して、歯にくっつきやすいネバネバしたものを作ります。これがいわゆるデンタルプラーク(歯垢)といわれるものです。このような構造物はバイオフィルムという内部で細菌同士のネットワークを構成する高度な構造物に変化してゆきます。ここで集中的に酸をつくり歯を溶かすことになります。このバイオフィルムというのが ちょっと 口をゆすいだだけでは取れず、
念入りな歯磨きが必要になります。


食後30分待ってから 歯磨き 忙しい朝など たいへんですよね。
習慣の見直しも必要かも!      続く.......